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滝桜 ~福島県三春~

『日本百名山』(深田久弥)の未登の山も残り少なくなったので、次は何を目標としようかと考えていたところ、『巨樹・巨木』・『続巨樹・巨木』(渡辺典博、山と渓谷社)を知った。
筆者は、数年前から機会を見つけて、巨樹・巨木巡りを楽しんでいる。
そこで、第一回目として、穏やかな春の日差しを浴びて、喜びを表現するように咲く桜を取り上げることにした。

 福島県三春町滝字桜久保にある滝桜は、岐阜県の「根尾谷の淡墨桜」、山梨県の「山高神代桜」とともに日本三大桜と言われ、淡墨桜に対して東の横綱に位置づけられている。
桜は阿武隈高地から流れ出す大滝根川支流の小さな谷の南東向き斜面にあり、高さ19 m、幹周り9.5 m、枝張りは東西に25 m、南北19 mに及ぶ巨木である。
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樹種はベニシダレザクラで、四方にのびた太い枝から多くの枝が垂れ下がり、小さな薄紅色の花が流れるように無数に咲くところから滝桜と呼ばれる。
推定樹齢1000年、三春藩の「御用木」として保護され、現在は国指定の天然記念物である。
開花時には出店が並び、一本の桜の周辺に数千人の観光客が群がるさまは異様である。
滝桜は保護保存、周辺環境の整備に加えて、開花時の交通渋滞、駐車場の混雑が問題となっている。

滝桜は三春町の最大の観光の目玉であるが、町内には多くの桜の名木があり、郷土玩具三春駒、三春人形も知られ、三春城跡から屈曲した谷底に位置する古くからの町並みをゆっくり散策するのも一興かと思われる。

新潟大学名誉教授 鈴 木 郁 夫
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by meiboku | 2007-05-23 14:58 | 滝桜